KENWOOD TH-D74 D-STAR&APRS搭載の多機能ハンディ機レポート!

従来からケンウッドが力を入れているAPRSや広帯域受信機能に加えて、人気のD-STARが搭載された多機能モデルTH-D74。決して安いとは言えない価格設定にも関わらず人気の本モデルについて、D-STAR機能と広帯域受信機能を中心に見てみよう。
ケンウッドTH-D74を最初に手に取った感想は「ぎっしり詰まっているトランシーバー」というもの。様々な機能をハンディ機に詰め込んだだけあって、重厚な印象を受ける。
電源ボタンを含めフラット形状のキー(ボタン)が採用されていて、カバンの中で電源ボタンが押されてしまい意図せずに電源が入ることを防いでくれそうだ。電源を入れると視認性の良いカラーディスプレイが立ち上がる。
従来のハンディ機は限られたキーで各機能を操作するためにファンクションキーを活用した操作が多い。しかし、そういったハンディ機は操作に慣れるまでは取扱説明書が手放せない。TH-D74の場合、メニューキーを押すとディスプレイに視認性の良いアイコンメニューが並び、初心者でも扱いやすい印象を受ける。

モードキーでD-STAR DRモードへも簡単に切り替え可能。接続先レピーターや相手局についてもリストから容易に選択できる。GPSも内蔵されているので、最寄レピーターの検索にも対応している。このあたりの操作性は従来のアイコム機の操作に慣れていても違和感なく扱える。
デジタルモード特有の音質については好みの分かれるところだが、DSPオーディオイコライザーを使って細かく音質の調整ができる。オーディオメーカーのケンウッドらしい機能がハンディ機にも惜しげもなく組み込まれている。
隠れた話題となっている広帯域受信機能についてはHF帯の受信ができるのはもちろん、FM、AMだけでなくSSBやCWモードにも対応している。周波数ステップも最小20Hzまで選択できるので、SSBやCWの信号を問題なくゼロインできる。CW、SSB、AMそれぞれで帯域フィルターの設定を変更できるのもTH-D74の広帯域受信機能がおまけではないことを物語っている。
ケンウッドTH-D74はD-STARのハンディ機とハンディタイプの広帯域受信機を1台で実現したモデルといっても過言ではない。優れた操作性と高機能を両立した初心者からベテランまで幅広いユーザーにオススメできる1台だ。

CQオームに戻る
トピックストップに戻る
スポンサーサイト