ID-5100 解説!
アイコム新型モービル気ID-5100の解説です。
アイコム、久しぶりのモービル機発売となりますね。

まずは型番の話。型番は、IDからはじまり、5100という番号ですが、位置づけ的には、IC-2820Gシリーズの後継機種となります。これで、アイコムFMモービル機は、144/430切り替え式デュアルIC-208、2波同時受信機のIC-2720、そして、144/430切り替え式デュアルのD-STAR版ID-880シリーズ、そして、2波同時受信機のID-5100シリーズというラインナップとなります。
ちなみに、数字だけで言えば、7100系とも言えるのかな。IC-7100よりも2000番下の型番ということで、IC-7100からHF/50MHzをのぞいた144/430MHzバージョンという捉え方が出来るかもしれませんね。事実、D-STARのメニューや操作性は、2820シリーズから大幅に変更・進化して、7100に非常に近い操作感覚があります。
D-STARを知らない方に、簡単にD-STARの説明を少し。D-STARはJARLが推進しているデジタル方式。現在、どんどんと勢力を伸ばしています。アイコムは今後のほとんどの機種ををD-STAR搭載機種にしてゆくようです。D-STARの詳しい説明はこちらなどをご確認下さい。
さて、D-STAR未体験の方が心配されるところを、少し説明。まず、ID-5100は、従来のアナログ交信は出来ないの? → 出来ますのでご安心下さい。今後は、全部デジタルになるの? → 遠い将来は分かりませんが、まだまだ、安価なアナログ機も使用出来ます。当分は、選択肢が増えるというイメージでよいと思います。八重洲のデジタルとは交信できるの? → これ、残念なんですが、八重洲のデジタル方式とは交信が出来ません。※もちろん、アナログ同士であれば交信出来ます。
こんな感じです。
では、機能や詳細の説明。
・一番目立つのは、モノクロ大型ディスプレイですね。これは、タッチパネルです。IC-7100同様、周波数部分を押せば、周波数変更が出来、BANDの表示を押せば、バンドが切り替わり……ということで、そういう意味では取説いらずです。表示もご覧の通り、大きくて本当に見やすいです。
今の時代になぜカラーじゃないの? → コストの問題です……とのことです。

・IC-7100と違うところは、その形状。スラント式ではなくて、少し分厚いタブレットのような形状をしています。車載時や自宅時に、このディスプレイをどこへ設置するか……これは、迷われる方が多いかもしれません。ただ、今は、スマホやタブレットが普及してくると同時に、それらの取り付け用、支持ブームなんかは、安価で大量に出てきています。自宅の机据え置き用、車載用、それぞれにありますから、それらを流用することになるのではないかなと思います。
・GPSユニットは内蔵です。衛星「みちびき」にも対応ですから、みちびきキャッチすれば精度は抜群ということです。
・広帯域受信機能付き。
本格的な広帯域受信機能付きです。ただ、今のところ、正確な帯域情報はありません。一応、ID-51相当とのことですので、ほぼ、周波数範囲もそれに準ずるものと思われます。また、本機は、エアバンド・エアバンドの2波同時受信にも対応しています。最近は、車載型の受信機ってほとんどありませんから、車載用受信機のかわりに使用したり、アマチュア無線で話をしていない時には、エアバンドなんかを受信したりして、楽しむのもよいかもしれませんね。

・D-STAR関連は、2820シリーズに比べますと、格段に、操作系が洗練され、使いやすくなっています。IC-7100同様、ほとんどの設定項目は、画面上をタッチしていけば、設定が出来てしまうという簡単さです。
特筆すべきは、D-STARレピーター検索はもちろんのこと、アナログレピーターの検索も出来るというのが大きいですね。これ絶対便利だと思います。
・そして、アイコムもついにBluetooth対応となりました。八重洲は、VX-8からBluetooth対応、さらに、FTM-10シリーズでも対応となり、アイコムは、対応しないかなあと思っていたところなんですが、今回、ID-5100より、Bluetoothイヤホンマイクが対応となりました。別売りユニットを内蔵しますと、Bluetooth機能が使えるようになります。純正のイヤホンマイクも登場します。通常のイヤホンマイクは、ハンドル操作などにひっかかって、車載時には危険。Bluetoothは一つの統一した企画ですが、実は、かなり幅がありまして、現実には、Bluetooth対応と記載があっても、全てが使えるというわけではありませんので、ご注意下さい。
ただ、テストしてみたところ、コンビニなどで販売している安いBluetoothイヤホンマイクも動作しましたので、おそらく、ほとんどのものは、動作するのではないかなと思います。心配な方は、やはり、純正を使用されるとよいと思います。
もちろん、ケテルのBluetoothヘッドセットもペアリングできました。
・Androidによるコントロール 今回の目玉の一つがこちら。各種設定をAndroidスマホでさわることができます。残念ながら、iPhoneは現在、非対応です。私も、最近、iPhoneに変えたばかりなんですよねえ。残念。各種データを呼び出すこともできます。メッセージや、交信履歴などなど、各種データをスマホでチェックできます。完全に、データ同期するというわけではないようですが、いろいろと新しい楽しみ方が出てきそうです。これは、グーグルプレイから無料ダウンロード可能となるようです。ゆくゆくは、ユーザーのみなさんからのアイデアも取り入れて、自由にD-STARの世界を広げて欲しいということなので、プログラム技術のあるみなさま、是非ご協力をお願いいたします。
そうそう、スマホで撮った画像を、ID-5100で交信相手に送ることも可能になります。交信の裏でデータのやりとりをしますから、ストレスもなし。スマホで撮った画像は、スマホで送ればいいじゃん! といいつつも、案外、新しい使い方ができそうな気がします。

・正直なところ、従来のD-STARモービル機は、ちょっと設定などがややこしくて使いづらいというのが本当のところ。ID-31、ID-51、IC-7100で使いやすくなってきて、同じような操作性の144/430モービル機は出ないのか? ということで、待っていた方も多いと思うんです。
FTM400のカラー液晶のような派手さはありませんし、一部は、FTM-400の設計コンセプトなんかは、すごいなと思うところがあります。IC-5100とは、それとはちょっと違って、D-STARの世界を生かして、かつ、使い勝手の良さを重視して、出してきたなという印象です。
ディスプレイのサイズや形状などを見て、どこに取り付けようかな……、ボタンも少ないし、無線機らしくない……、白黒かあ……という声も確かにあるんですが、D-STARを楽しんでいる方も、これから楽しもうかなという方にも、安心してお勧めできるモービル機になっていますよ。

ID-5100ページ
ID-5100Dページ
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アイコム、久しぶりのモービル機発売となりますね。

まずは型番の話。型番は、IDからはじまり、5100という番号ですが、位置づけ的には、IC-2820Gシリーズの後継機種となります。これで、アイコムFMモービル機は、144/430切り替え式デュアルIC-208、2波同時受信機のIC-2720、そして、144/430切り替え式デュアルのD-STAR版ID-880シリーズ、そして、2波同時受信機のID-5100シリーズというラインナップとなります。
ちなみに、数字だけで言えば、7100系とも言えるのかな。IC-7100よりも2000番下の型番ということで、IC-7100からHF/50MHzをのぞいた144/430MHzバージョンという捉え方が出来るかもしれませんね。事実、D-STARのメニューや操作性は、2820シリーズから大幅に変更・進化して、7100に非常に近い操作感覚があります。
D-STARを知らない方に、簡単にD-STARの説明を少し。D-STARはJARLが推進しているデジタル方式。現在、どんどんと勢力を伸ばしています。アイコムは今後のほとんどの機種ををD-STAR搭載機種にしてゆくようです。D-STARの詳しい説明はこちらなどをご確認下さい。
さて、D-STAR未体験の方が心配されるところを、少し説明。まず、ID-5100は、従来のアナログ交信は出来ないの? → 出来ますのでご安心下さい。今後は、全部デジタルになるの? → 遠い将来は分かりませんが、まだまだ、安価なアナログ機も使用出来ます。当分は、選択肢が増えるというイメージでよいと思います。八重洲のデジタルとは交信できるの? → これ、残念なんですが、八重洲のデジタル方式とは交信が出来ません。※もちろん、アナログ同士であれば交信出来ます。
こんな感じです。
では、機能や詳細の説明。
・一番目立つのは、モノクロ大型ディスプレイですね。これは、タッチパネルです。IC-7100同様、周波数部分を押せば、周波数変更が出来、BANDの表示を押せば、バンドが切り替わり……ということで、そういう意味では取説いらずです。表示もご覧の通り、大きくて本当に見やすいです。
今の時代になぜカラーじゃないの? → コストの問題です……とのことです。

・IC-7100と違うところは、その形状。スラント式ではなくて、少し分厚いタブレットのような形状をしています。車載時や自宅時に、このディスプレイをどこへ設置するか……これは、迷われる方が多いかもしれません。ただ、今は、スマホやタブレットが普及してくると同時に、それらの取り付け用、支持ブームなんかは、安価で大量に出てきています。自宅の机据え置き用、車載用、それぞれにありますから、それらを流用することになるのではないかなと思います。
・GPSユニットは内蔵です。衛星「みちびき」にも対応ですから、みちびきキャッチすれば精度は抜群ということです。
・広帯域受信機能付き。
本格的な広帯域受信機能付きです。ただ、今のところ、正確な帯域情報はありません。一応、ID-51相当とのことですので、ほぼ、周波数範囲もそれに準ずるものと思われます。また、本機は、エアバンド・エアバンドの2波同時受信にも対応しています。最近は、車載型の受信機ってほとんどありませんから、車載用受信機のかわりに使用したり、アマチュア無線で話をしていない時には、エアバンドなんかを受信したりして、楽しむのもよいかもしれませんね。

・D-STAR関連は、2820シリーズに比べますと、格段に、操作系が洗練され、使いやすくなっています。IC-7100同様、ほとんどの設定項目は、画面上をタッチしていけば、設定が出来てしまうという簡単さです。
特筆すべきは、D-STARレピーター検索はもちろんのこと、アナログレピーターの検索も出来るというのが大きいですね。これ絶対便利だと思います。
・そして、アイコムもついにBluetooth対応となりました。八重洲は、VX-8からBluetooth対応、さらに、FTM-10シリーズでも対応となり、アイコムは、対応しないかなあと思っていたところなんですが、今回、ID-5100より、Bluetoothイヤホンマイクが対応となりました。別売りユニットを内蔵しますと、Bluetooth機能が使えるようになります。純正のイヤホンマイクも登場します。通常のイヤホンマイクは、ハンドル操作などにひっかかって、車載時には危険。Bluetoothは一つの統一した企画ですが、実は、かなり幅がありまして、現実には、Bluetooth対応と記載があっても、全てが使えるというわけではありませんので、ご注意下さい。
ただ、テストしてみたところ、コンビニなどで販売している安いBluetoothイヤホンマイクも動作しましたので、おそらく、ほとんどのものは、動作するのではないかなと思います。心配な方は、やはり、純正を使用されるとよいと思います。
もちろん、ケテルのBluetoothヘッドセットもペアリングできました。
・Androidによるコントロール 今回の目玉の一つがこちら。各種設定をAndroidスマホでさわることができます。残念ながら、iPhoneは現在、非対応です。私も、最近、iPhoneに変えたばかりなんですよねえ。残念。各種データを呼び出すこともできます。メッセージや、交信履歴などなど、各種データをスマホでチェックできます。完全に、データ同期するというわけではないようですが、いろいろと新しい楽しみ方が出てきそうです。これは、グーグルプレイから無料ダウンロード可能となるようです。ゆくゆくは、ユーザーのみなさんからのアイデアも取り入れて、自由にD-STARの世界を広げて欲しいということなので、プログラム技術のあるみなさま、是非ご協力をお願いいたします。
そうそう、スマホで撮った画像を、ID-5100で交信相手に送ることも可能になります。交信の裏でデータのやりとりをしますから、ストレスもなし。スマホで撮った画像は、スマホで送ればいいじゃん! といいつつも、案外、新しい使い方ができそうな気がします。

・正直なところ、従来のD-STARモービル機は、ちょっと設定などがややこしくて使いづらいというのが本当のところ。ID-31、ID-51、IC-7100で使いやすくなってきて、同じような操作性の144/430モービル機は出ないのか? ということで、待っていた方も多いと思うんです。
FTM400のカラー液晶のような派手さはありませんし、一部は、FTM-400の設計コンセプトなんかは、すごいなと思うところがあります。IC-5100とは、それとはちょっと違って、D-STARの世界を生かして、かつ、使い勝手の良さを重視して、出してきたなという印象です。
ディスプレイのサイズや形状などを見て、どこに取り付けようかな……、ボタンも少ないし、無線機らしくない……、白黒かあ……という声も確かにあるんですが、D-STARを楽しんでいる方も、これから楽しもうかなという方にも、安心してお勧めできるモービル機になっていますよ。

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